個別指導 栄進塾

日本の産業を脅かす?高齢化社会と人口減少の影響

入塾・体験申し込み ご相談・お問い合わせ

定期テストや高校入試にも役立つ中学歴史の時代別まとめ『明治時代②』

定期テストや高校入試にも役立つ中学歴史の時代別まとめ『明治時代②』

2024/10/17

中学生にとって、社会の歴史は重要教科の一つです。歴史は覚えることも多いので、各時代別に時代の流れや特徴を押さえることが必要です。この記事では数回にわたって、各時代別の概要やキーワード・キーパーソンなどを紹介し、それぞれの時代がどんな特徴を持つのかを把握してもらいたいと思います。第8回目は明治時代②の内容となります。どうぞご覧ください !

目次

    殖産興業

    政府は、近代産業を育てるために、殖産興業(しょくさんこうぎょう)を進めました。交通や通信を整備して、物資の流通を活発にしました。群馬県に富岡製糸場など官営模範(かんえいもはん)工場をつくり、新しい技術を紹介して、日本の輸出を支える生糸の増産を行ないました。また、欧米で開かれている万国博覧会にも出品し、日本の技術を海外に紹介しました。

    このときのスローガンであった「富国強兵」(ふこくきょうへい:経済力を発展させて軍事力の増強を図る政策)のためには、殖産興業が必要であり、西洋の先進的な技術を積極的に導入し、経済発展を目指しました。

    また、このころ蝦夷地の開拓も始まりました。蝦夷地の名称を北海道に変えて、役所を置き、農地の開墾や道路・鉄道の整備などの事業を進めました。また、蝦夷地とあわせて琉球王国の支配も進められました。薩摩藩の支配下にありながら、清と密接な関係があった琉球王国を、軍事力で押さえつけて沖縄県を設置しました。

    殖産興業の代表的なものとして、富岡製糸場・「八幡製鉄所」(やはたせいてつじょ:福岡県北九州市)・「札幌農学校」(さっぽろのうがっこう:北海道札幌市)などがあり、現在へ繋がる産業がここに端を発していることが垣間見えます。

    2ヵ国との修好条規

    「日清修好条規」(にっしんしゅうこうじょうき)とは、1871年(明治4年)に明治政府が近隣外交政策の一環として、清(しん:17~20世紀初頭の中国王朝)へ使節を派遣して結ばれた条約のことです。貿易を目的として日本・清ともに正式に開港、また領事裁判権においても相互承認も含め、日本が外国と結んだ最初の対等な条約とされています。この条約は、1894年(明治27年)に「日清戦争」(にっしんせんそう:日本と清の戦争)が勃発するまで効力が続きました。

    「日朝修好条規」(にっちょうしゅうこうじょうき)とは、1875年(明治8年)の「江華島事件」(こうかとうじけん)をきっかけに、日本が李氏朝鮮(りしちょうせん:14~19世紀の朝鮮王朝)に迫り、翌1876年(明治9年)に日朝間で結んだ修好条約です。1871年(明治4年)に、清(しん:17~20世紀初頭の中国王朝)との間で結ばれた対等な「日清修好条規」(にっしんしゅうこうじょうき)と異なり、日本に有利な不平等条約となっています。その内容は李氏朝鮮側の関税自主権(かんぜいじしゅけん:関税を自主的にかける権利)を認めず、かつ日本の領事裁判権(りょうじさいばんけん:日本人が罪を犯した場合、日本の法律で裁くこと)を認めさせるというものでした。

    一方、樺太(からふと=サハリン)は、ロシアと日本の間で領土の所有が明確ではなかったため、1875年(明治8年)にロシアと樺太・千島交換条約を結び、樺太をロシア領とし、千島列島を日本領とすることで、国境を決めました。欧米とは、幕末に結んだ条約が日本にとって不利であるため、条約の改正を進め、法律の整備を行ないました。

    自由民権運動

    「自由民権運動」(じゆうみんけんうんどう)とは、1873年(明治6年)10月の「明治六年の政変」(征韓論[せいかんろん]を巡る対立により、当時の明治政府首脳・軍人・官僚ら約600名が辞職した事件)で明治政府を去った「板垣退助」(いたがきたいすけ)ら8人によって、ごく一部の官僚主導の政権を批判し、国会開設を求めた「民撰議院設立の建白書」(みんせんぎいんせつりつのけんぱくしょ)をきっかけとして、急速に全国へ広まっていった政治運動です。

    この頃、板垣退助(いたがきたいすけ)は、民撰議院設立の建白書を提出して、国会の開設を要求しました。さらに板垣は立志社を結成して、運動を進めました。明治政府の改革に反対する士族も多く、1877(明治10年)年には西郷隆盛が中心になって西南戦争をおこしますが、政府軍に鎮圧されました。こうした動きの中で、政府への批判は武力から言論へと変わり、国民が政治に参加する権利を求めた自由民権運動がさかんになりました。1878年(明治11年)には地方制度の改革が行なわれ、商工業者や地主なども自由民権運動に参加するようになりました。

    政党の結成

    1880年には国会の開設を求める国会期成同盟が結成され、やがて憲法の制定への動きが高まりました。伊藤博文(いとうひろぶみ)は、国会を開設することを約束し、自由民権運動は政党を結成する方向へ進み出しました。1881年(明治14年)に公布された「国会開設の勅諭」(こっかいかいせつのちょくゆ)により、10年後の1890年(明治23年)に国会を開設することが約束されると、日本国内で政党が続々と誕生します。

    同年、板垣退助を総理(党首)とした民権派(みんけんは:国会の成立を求めた自由民権運動組織)の「自由党」(じゆうとう)が誕生。翌1882年(明治15年)には、政変により明治政府を追われた「大隈重信」(おおくましげのぶ)を党首とした、同じく民権派の「立憲改進党」(りっけんかいしんとう)が結成されます。

    大日本帝国憲法の制定

    政府は国会を開設する前に憲法を制定して、政治体制を固めようとしました。長州藩出身で、明治維新の功臣であり、内閣制度が導入される前から明治政府の中心で政治手腕を振るっていた「伊藤博文」は、歴代最年少の44歳で初代内閣総理大臣に就任しました。伊藤はヨーロッパで憲法について学び、憲法の草案(そうあん)をつくりました。

    1886年(明治19年)の学校教育に関する法令「学校令」の制定、「市制」や「町村制」を導入し地方統治制度を確立します。しかし、1887年(明治20年)には、「保安条例」を発布して自由民権論者を東京から追放しました。

    1889年(明治22年)には大日本帝国憲法が発布され、天皇を国の元首として統治することが定められました。天皇の権限には、帝国議会の招集(しょうしゅう)や軍隊の指揮、条約の締結(ていけつ)などがありました。議会は天皇が任命した議員からなる貴族院と、国民の選挙で選ばれた衆議院の二院制でした。衆議院の選挙権は持つのは限られた人だけで、当時総人口の1.1%でした。その後、国民が国の政治に参加するようになり、議会政治が始まって、立憲制国家へと歩み出しました。憲法の制定の後に民法や商法も公布され、1890年(明治23年)には教育勅語(きょういくちょくご)が出され、教育方針となりました。

    明治時代②のキーワード

    【キーワード】

    藩閥政治

    旧長州藩や旧薩摩藩の出身者などで行なわれた政治。

    民撰議院設立の建白書

    国民が政治に参加できるように、民選の議院の開設を求めた要望書。

    西南戦争

    旧薩摩藩の士族が、反政府をうったえ、西郷隆盛を擁(よう)しておこした武力の反乱。

    国会期成同盟

    自由民権運動に参加した全国の代表者が集まって、国会の開設を求めた。

    内閣制度

    明治新政府が最初に取り入れた太政官制度に代わって、内閣を組織して政治を司る制度

    教育勅語

    政府の教育方針を表した教育の柱となる勅語で、忠君愛国の道徳などが示された。

    【キーパーソン】
     

    板垣退助

    政府を去って、高知県で立志社を結成して自由民権運動を推し進めた政治家。

    伊藤博文

    大日本帝国憲法の制定に努力し、初代内閣総理大臣に任命された。立憲政友会を結成し、政党政治の道を切り開いた。

    大隈重信

    政府の要人だったが政府を追われ、立憲改進党を結成した。1882年に早稲田大学の母体となる東京専門学校を創立した。

    歴史の映像授業なら栄進塾におまかせ !

    栄進塾 (東出雲校・斐川校・三刀屋校)では、理科・社会の映像授業 (通塾型) を導入しております。専用テキストに完全対応したオンデマンドシステムを使って、「タブレットによる動画視聴+問題演習」のかたちで授業を進めていきます。動画での学習というと講義を延々と視聴するイメージを持つかもしれませんが、この映像授業は解説・演習・定着の3ステップ学習で成り立っており、動画は主にポイント解説や答えの丸付けのサポートとして使用します。

    このシステムでは、現役塾講師による単元や問題の解説がわかりやすくコンパクトにまとめられており、効率よくメリハリのある学習が可能です。自分が得意な部分は動画をスキップしても構いませんし、逆に苦手な部分はじっくりと理解できるまで何度も視聴することが可能です。

     栄進塾(東出雲校・斐川校・三刀屋校)の通常授業で「理科・社会の映像授業」を受講することが可能です。
    いつからでもスタート可能ですので、この機会にぜひご検討ください !
    ※申し込みは当ホームページの入塾・体験申し込みボタン、または各教室のLINEからでも申し込みが可能です。

    栄進塾の映像授業で社会を得意科目にしましょう!

     

    学習相談や受講・無料体験の申し込みはこちらから

    教室一覧 (各教室LINEリンクあり

    当店でご利用いただける電子決済のご案内

    下記よりお選びいただけます。